疲れている人には安らぎを
頑張っている人には応援を
陰陽虚実を整える
ほっこり、まったり、ゴロリ、どう?
なんだかイライラして心が忙しない時、なんだか心が弱ってお疲れモードな時
人間だもの、そんな時は誰にだってある
墨田区本所を拠点に出張・訪問鍼灸マッサージで活動中の
原朋子(はら ともこ)先生の屋号は「ごろり堂」
なんてのんびりできそうな屋号だろう
実際、「リラックスが最高の治療」と語る原先生
人は独りでは生きられない、だから群れる
人は増えると、衝突し、争いも生まれる
でも、人それぞれの個性が混ざり合い、溶け合い、調和すると、新たなものが生まれる
東洋医学の平和的な考え方をベースに、何事も否定することなく、
患者の心と身体に調和と平穏をもたらしていく
基 本 情 報
氏名 | 原 朋子(はら ともこ) |
治療院名 | ごろり堂 訪問鍼灸マッサージ |
住所 | <施術所> 訪問・出張専門の為、なし |
保有免許(国家資格) | はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師 精神保健福祉士 |
営業時間 | 【診療日】 11:00 – 18:00 【休診日】 土曜・日曜 |
出身校 | 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科 |
出張・訪問について | 健康保険利用による訪問施術(男女問わず) & 自費診療による出張施術(女性専門) ともに対応可能 対応可能時間:営業時間に準ずる 対応エリア:墨田区・江東区・中央区・台東区 ※費用等の詳細は直接お問合せ下さい ※鍼灸・マッサージ施術での保険適用には医師の同意書が必要です。 詳しくはお問合せ下さい。 |
メニュー ・ 料金体系 | <自費出張:あん摩マッサージ指圧施術> 30分 ¥3,000から 以降、10分ごとに¥1,000ずつ加算 <自費出張:鍼灸施術> 1回 ¥6,000(約60分) <出張料> ¥1,000 <初検料> なし |
お問合せ先 | 080-1152-6186 <公式ホームページ> https://gororido.com/ |
施 術 者 イ ン タ ビ ュ ー
AHAKI BASEでは施術所の情報だけではなく、施術者自身にフォーカスし、もっと施術者自身を知ってもらいたいと考えています。先生方の考え方・価値観などを<キャリア・経営・施術>の3つの視点で掘り下げて参ります。
1)キャリアについて
Q:簡単にご経歴を教えて下さい
原先生
ごろり堂訪問鍼灸マッサージの原朋子です。墨田区を拠点に訪問専門で開業しています。2004年に東京医療専門学校の鍼灸マッサージ科を卒業し、国家試験に合格&免許を取得しました。卒業後はいくつかの鍼灸治療院で働いたり、訪問マッサージの会社に勤めたりしました。医療機関向けの営業代行の事務職もしたことがあります。2020年に訪問・出張専門で『ごろり堂 訪問鍼灸マッサージ』を開業しました。
Q:どうして鍼灸マッサージを仕事にしようと思ったのか、きっかけがあれば教えて下さい。
原先生
元々大学では心理学を専攻していました。人に興味があったんです。人に関連する仕事に就きたいと就活していて、指圧の会社の事務職をすることになったんです。実際に施術はしませんでしたが、実技の研修も一緒に受けさせてくれました。この後、リラクゼーションの会社に1〜2年勤めたんですが、しっかり免許を取りに行こうと思って、専門学校へ進むことに決めました。
Q:専門学校選びはどのように決めたのですか?
原先生
最初、花田を受けたんですが、当時は倍率がめちゃめちゃ高い時代でダメだったんです。鍼灸学校の新設が相次いでいた頃でしたが、マッサージの学校は変わらず増やすことは出来なかったので、マッサージ科の倍率が凄く高かったんです。 正直、あん摩マッサージ指圧師免許が取れればどこでも、、、って感じでしたが、呉竹を受けたら受かったのでそのまま入学、という感じです(笑)
今って専門学校の倍率どうなんですか?
Q:今は正直、ほぼどこも定員割れが多いのではないでしょうか。どこも志願者集めが大変そうです。マッサージがやりたかったとの事ですが、手技のどんなところに魅力を感じますか?
原先生
手技というか、「手で触れてもらうこと」ってすごく落ち着きませんか?勿論、信用できる人とか好きな人とかって前提はあるけれど、辛いところに手を触れてもらうことって、すごくリラックスできるし、リラックスこそが最高の治療でもあるんじゃないかなと思っています。
Q:卒後、自身で学びを深めるために何か勉強会や団体には所属していますか?
原先生
日本鍼灸師会、墨田区鍼灸師会、ここちめいどなどに所属しています。元々、心理学専攻で、精神保健福祉士の資格も取得していますので、うつやパニック障害などの精神疾患について興味があり、学びを深めています。
最近では杉山検校遺徳顕彰会の評議員になりました。
Q:なんと杉山検校遺徳顕彰会ですか。
原先生
杉山検校遺徳顕彰会は、あん摩師も鍼師も灸師も視覚障害の方も所属している組織です。私は、勝手にですが、業界統合のシンボルのように思っています。
Q:先生と知り合ったきっかけは墨田区が主催する経営塾でしたが、いろんな勉強会や集まりに参加なさっていてとてもアクティブな方だなぁという印象があります。
原先生
開業したばかりで、それほど忙しくもなくて、時間も結構あったので。割となんでもやりたがりなんです。今年に入って少しセーブしてますけどね。好奇心は強い方で、アレもこれもって思う方なんですけど、いろんなことが渋滞してて、とても全部はできないなと。(苦笑)
Q:最近は何か面白い勉強会やイベントはありましたか?
原先生
5月に全日本鍼灸学会に行ってきました。ここちめいどの先生方が何人が発表されるとのことで応援も兼ねて行ってきました。フェスみたいで面白かったですね。米倉先生が「鍼灸に関することだったらなんだっていいんだよ」と仰っていたので、私でも学会発表できるかも、と勇気をもらった感じです。
Q:来年か再来年には先生も学会発表ですね(笑)
ところで、精神保健福祉士はいつ取られたんですか?取ろうと思ったきっかけは?
原先生
確か、2019年だったと思います。そういえば自分は心理学科卒だったと思って、取得しました。ちょうどその頃、子どもが中学受験だったんですが、子どもばっかり勉強させるんじゃなくて、親も勉強しなきゃと思って(笑)
Q:精神科系の症状にも強い鍼灸マッサージ師なのかなって、強みになりますね。
2)経営について
Q:屋号にセンスを感じます、ゴロリ堂(笑)
屋号の由来や込めた想いも聞かせてもらえますか?
原先生
もはや、「読んで字のごとく」です(笑)
疲れた人がゴロリと安らげる施術をしたいという想いと、やっぱり眠ることが1番のリラックスの方法だと思うんです。
Q:訪問で独立する際、集客はどのようにされましたか?
原先生
独立する前から訪問はやっていたので、その患者さんたちを引き継がせてもらったり、ケアマネさんとの関係も継続していたので紹介してもらえることが多かったですね。特に新しいアレコレをやったということはないです。
Q:ビラ撒きなどもしなかった?
原先生
以前、勤めていた時はビラ配りなどもしていたんですが、開業した際にはとてもやる気になれませんでした(笑)
誰かが勝手にビラを持っていってくれる方法はないかと思って考えたのが、事務所の前に置いてあるガチャガチャです。
Q:店舗前にチラシを置いていても、実際はなかなか持っていってくれません。ガチャなら単なるチラシよりも目を惹くし、中身次第では誘因力もありそうです。
原先生
いろいろな物語があって、、、この話だけで以前、30分くらい話をしたこともあります(笑)
元々ガチャでビラ撒きの代わりにならないかと思っていたことに加え、ウクライナの戦争が始まった時に募金したいと思ったんです。で、募金ガチャにするのはどうかと。でも、なんか踏ん切りつかなくてウダウダしてたら、墨田で商店魅力UP支援事業が始まって、応募したら採択されたんです。それでガチャを始めました。今年の能登地震の時も募金ガチャができました。
3)施術について
Q:先生の考え方の根っこにあるのは、「対立をなくす」「バランスをとる」ということなのかなという印象を受けます。その点で東洋医学がお好きなんだなと感じますが、先生の思う「東洋医学の魅力」とはなんでしょう?
原先生
私は割と真剣に「指圧で世界は平和になる」と思っています(笑) 浪越徳治郎先生みたいですが(笑)
東洋医学と言えば鍼灸の方がイメージが強いかもしれませんが、勿論、あん摩マッサージ指圧にも東洋医学の考え方を当てはめて使うことはできますし、元々、按摩は中国発祥です。東洋医学の特徴的な考え方で「陰陽二元論」や「五行説」がありますが、全ての要素で調和を取っていたり、対立する要素が混ざり合って生成発展するという考え方がとても平和的で好きなんです。
Q:争いごとが苦手?
原先生
そう。私、本当に争いごとが苦手で。今回のウクライナ-ロシアの戦争もなんですけど、そういう争いごとが起こると遠い世界の話でも自分ごとのように考えてしまうんです。東洋医学って陰と陽の異なる性質のものは存在するけど、混ざって、ちょうどいい塩梅になると良くなるって考え方じゃないですか。男女だって相反する性質だけど、和合すると家族の発展に繋がる。そのように相反するものが溶け合って、調和して、発展していくって考え方はすごく平和的だと思うんです。
施術でも、イライラしている人はクールダウンしてもらって、ダウナーになってる人には元気を出してもらって、というように中間・中庸を目指したいなと思っています。
Q:それが、東洋医学の良いところですね。
先生の施術を受けて、患者さんたちはどんな感想を持ちますか?
原先生
私、営業トークとかしないので施術終わってもすぐ帰ってしまうので、それでもリピートしてくれるのはありがたいです。
まぁ、でも、私は自分が話すことよりも聴く方が好きだし、傾聴も勉強はしているので、いろいろ溜まってて話したい人がよく受けてくれる気がしますね。傾聴しようとしすぎると構えてしまうので、自然に話を聴くようにしています。
Q:特に首のマッサージが好きと施術中に仰っていましたが、その理由は?
原先生
私、汚れているものが綺麗になっていったり、こんがらがっているものが解けていったり、散らかっている所が片付いていく様子が好きなんです。首も、施術してるとスッキリと綺麗になっていく様子が好きなんです。私、趣味が糸ほぐしなので(笑)
Q:ぜひ、この絡み合った業界もほどいていってもらいたいです(笑)
そうやって施術中の変化が見られることが、この仕事の楽しい所かもしれません。
原先生
そうですね、その変化によって、達成感や充実感のような感情が、自分に向くか or 相手に向くかの違いはあるかもしれません。「相手が喜んでくれるから楽しい」なのか「変化を出せていること自体が楽しい」のか。私は結構、相手ベースよりも「自分が相手を変化させていく過程が楽しい」と思ってる方かも。
Q:それは、「この仕事そのものを楽しんでいる。好き。」ってことなんじゃないですかね。
原先生
好きですね、それは確か。
Q:テクニック論みたいな話になりますが、先生は手技施術の中で、「補(足りないものを補う)」と「瀉(余計なものを捨てる)」はどのように使い分けていますか?
原先生
「瀉」を狙うときはスピーディーでリズミカルな感じで、圧の深さは浅めにします。「イメージが大切」という先生も多く、私は「不要なものをどかす」というイメージですね。逆に「補」の時は、時間をかけてじっくりと深く圧を加えていきます。触れた時のフィーリングは大切だと思っています。
Q:施術していると定期的・周期的に、「最近この辺をこうやって施術するんだよね」的なブームが来ることってないですか?あれば、どのようなものが今、ブームになっていますか?
原先生
最近はローラー鍼とあずき玉ですね。夏なので。ローラー鍼は大腸経をコロコロやるのにハマってます。患者さんも気持ちよさそうにしてくれます。私、人の熱にあてられることが多くて、患者さんの頭に籠る熱を自分で受けてしまうので、熱をどうにか発散するようにしてます。
Q:「熱がこもる」という状態を先生はどのように捉えていますか?炎症が起こっている?
原先生
炎症の場合もありますし、瘀血(血の滞り) や肝気鬱血(気の巡りが滞っている)のかもしれない。精神的なストレスで気や血の巡りが悪くなっている時によく熱がこもっているように見受けられます。
Q:どのような人が熱がこもりやすいですか?
他にも「こういう人はこういう傾向がある」みたいなことはありますか?
原先生
もちろん、実証が強い人も熱がこもっているのですが、虚証の人も多いですね。色白で汗っかきみたいな人も頭に熱がこもっていることが多いです。あとは、片方のふくらはぎだけに熱がこもっている、みたいな人もよく見ますね。
最近、だんだん確信になってきたのは(笑) 、色白でぽちゃぽちゃしてて、汗をびしょびしょにかく人は「心(五行:肝心脾肺腎の心)」が乱れてる。肩周りに変なコリがあります。
Q:こうやって、正しい・間違ってるというのは置いておいて、「みんなどんな施術してる?」みたいなことをざっくばらんに話し合えるスペースがあっても良いですね。
原先生
そう!そういうのがしたくて、鍼灸師会とか入ったんだけど、ないよね。そういう機会。凄い先生の講義を聴くのも勿論勉強になるし、研鑽なんだけど、こうやって正解とかゴールなしで喋りたい。開業すると結構一人ぼっちじゃないですか。一人じゃつまんないもん(笑) そういう会、墨田で企画しようかな。
Q:ぜひ、やりましょう。
こうやって、我々あはきの人間自身は、あん摩マッサージ指圧・はり・きゅうの良さをよく知っていますが、これを一般の人たちにもっと知ってもらう為に、先生はどんなことが必要だと思いますか?
原先生
難しいですよね、パッと言葉が思いつかないです(笑)
逆にどう思われますか?
Q:えっ、逆質問(笑)
我々が思うのは、「正しく、はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧業を営んでいる先生方と一般の利用者さんが繋がるチャンネルが少なすぎる」ということです。たくさんのクチコミサイトやポータルサイトがありますが、コンプライアンスが守られているかと言われると正直疑問符です。だから、このようなサイトを自分たちで作って、正しく仕事をしている先生方を紹介して、仲間になってもらって、広げていければと思っています。ごめんなさい、熱くなりました(笑)
最後に、先生の事務所の前に置いてあるガチャガチャってちゃんと当たるんですか??(笑)
原先生
それはお金払って、実際に引いてみてください(笑)
編集後記
今回は墨田区鍼灸師会の仲間でもある原朋子先生を取材させて頂きました。
ご自身が大学で心理系学科を卒業なさっており、精神科系の見識も深めてらっしゃいます。
また東洋医学をベースとした施術の軸をお持ちで、身体と心の両方のバランスをとることを大事にしていらっしゃる先生です。
地元墨田でも色々なコミュニティに参加し、さまざまな人たちとのつながりを大事にしている姿勢や、好奇心旺盛で思い付いたことを実行しようとする行動力が素敵だと思うと同時に、頼もしくも思えました。
墨田のあはきを盛り上げる為にも一緒にイベントの企画など出来たら面白そうです\(^o^)/
今回は貴重なお時間を頂戴し、ありがとうございました!